気象庁のアメダス観測データから得られる情報を解析し紹介していく。
1.流線と気温分布による温度移流の解析
令和4年8月16日の新潟県内は厳しい暑さが予想されたが、実際の気温の上昇は穏やかであった。
以下の図は、当日11時におけるアメダス風と気温のデータをIDW法により解析したもの。
当初は南寄りの風がフェーン現象を起こし、高田では36℃の猛暑日になることが予想された。しかし、実際は西南西の風が主流となったため、予想を5℃下回る31℃に留まった。
この日の新潟県内における最高気温は最も高い地点でも33℃程度に留まり、その極大域は風の収束ライン(前線)の少し南、柏崎~長岡付近にあったと推定できる。