冬の季節風と「SASUKE」 | 株式会社スノーキャスト
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冬の季節風と「SASUKE」

カテゴリー:お天気まめ知識

かつてTBS系で放送されていたスポーツエンターテイメント番組「SASUKE」をご存知でしょうか?
さまざまな障害物をアクションゲームのようにクリアしていく巨大フィールドアスレチックなのですが、この障害物の中に「そり立つ壁」があります。湾曲している壁を駆け上がり、頂上に手をかけてよじ登るものです。 
挑戦者は、十分に助走をつけて勢いに乗れれば頂上に手を掛けて壁を乗り越えられますが、勢いが足りなければ頂上に手が届かず壁を乗り越えらず滑り落ちてくるというわけです。
これを物理学的に解釈すると、「人間の運動エネルギー≧壁の高さにおける位置エネルギー」であれば乗り越えられますが、「人間の運動エネルギー<壁の高さにおける位置エネルギー」であれば乗り越えられない・・・と見る事ができます。

実はこれと同じような事が山を乗り越える空気の流れにも言う事が出来ます。
山に向かって風が流れ込む時、この風の流れの勢いが強ければそのままこの流れは山を乗り越えてしまいます。しかし、流れの勢いが足りないと、この流れは山を乗り越える事ができません。

冬型の気圧配置が形成され、北国の日本海側の地方には北西よりの冷たい季節風が容赦なく吹き付けます。日本の地形は、日本海側と太平洋側を仕切るように脊梁山脈が連なっていますので、この山脈が季節風にとっては「そり立つ壁」になるわけです。季節風が強いとこの流れは脊梁山脈と言う壁を乗り越えますが、季節風が弱いと壁を乗り越えられず、風の流れが堰止められる事になります。

もし、季節風が弱くて山を乗り越えられなかった場合、この流れはどうなるのか・・・と言いますと、やがて元来た道を逆戻りして、東寄りのカウンターフローとなって海に向かいます。しかし勿論、海からは西寄りの季節風が弱々しいながらも吹き付けるので、沿岸部のどこかで季節風とカウンターフローはどこかでぶつかります。この付近で、季節風によって移動する雪雲が足止めされます。

毎年、新潟県内は非常に激しい大雪に見舞われますが、この季節風の強さ・弱さ如何で、雪雲が足止めされる位置は変わります。よくいう山雪型や里雪型というのは、この季節風とカウンターフローとの間の絶妙なバランスの上にできているものと考えられます。

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